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先生の声
転んだあと痛みが引かない…骨折れちゃったかな??

冬に気をつけたい転倒と骨折

年も明け、最も寒い小寒から大寒の季節がやってきて、布団から出るのが辛い時期ですね。
屋外のあちらこちらが凍っており、滑りやすいところが多く、転倒と骨折が増えるシーズンでもあります。
転んで痛みが長引いたときは、骨折が心配になりますね。

ほね、折れたかも…???

骨が折れると、ものすごく痛いイメージがありますよね。
骨が折れた時の痛みは、大まかに2種類。
一つは、転倒したときの衝撃による打撲の痛み。これは、皮膚や回りの組織が腫れてズキズキと痛みます。
もう一つは、骨折部の骨の痛み。骨がグラグラすることで、骨にある神経が刺激されて痛みが出ます。グラグラが大きければ痛みも強いですし、逆に全然グラグラしなければほとんど痛くないのです。
ちょっと痛いけど、歩けるから大丈夫だろう…と思っていたら、骨が折れていたということも、結構あります。

骨がもろいと、折れやすい場所がある

骨粗鬆症がある場合、骨の強度が弱いことと、転倒の衝撃で力がかかりやすいことで、骨折の頻度が高い場所があります。
手をついて転倒すると、手首周辺や肩の骨折が起こります。しりもちや仰向けに転倒すると、背骨が折れやすくなります。ベッドから落ちたり、横向きに転倒すると股関節周辺の骨折が起きます。
この付近の痛みが長引くときは、骨折を疑った方がいいでしょう。

屋外ばかりじゃないので注意しましょう

転倒して骨折される患者さんは、屋外で滑って転ぶことが多いという印象があるかもしれませんが、屋内での骨折も数多く発生しています。
家の中では、床に引っかかるものを置かない、すぐつかまれる手すりをつけておくなどの転倒しない工夫も大事ですね。
いずれにしても、転倒後、痛みが続くときは、病院を受診して骨折がないかどうか確認しましょう。
執筆者
我汝会さっぽろ病院 医局長・股関節外科医 佐藤達也 
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