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先生の声
内視鏡検査(大腸カメラ)について

大腸カメラの必要性について

 まずは、健康診断や人間ドックの便潜血検査で陽性だった場合は、必ず検査を受けていただきたいですね。健康診断で異常が見つかっても、そのまま放置してしまっている方もいらっしゃると思うのですが、がんではなくても、がんになる前の病変を治療することによってがんを未然に防ぐことにつながります。
 大腸の場合は、腺腫というがんに移行する可能性のある良性ポリープがあるのですが、そのポリープが5㎜くらいの大きさから数年かけて1㎝以上になると、そのポリープの一部ががん化し、さらに時間が経つとポリープ全体ががんになり、さらに進むと進行がんになって転移するといわれています。
 そのような経緯をたどる可能性があるのなら、最初のうちに腺腫を取ることによって、後のがん化の可能性をなくしたほうがいいのです。

大腸ポリープ日帰り切除術

 大腸カメラでポリープが見つかったら、内容にもよりますが、その日に切除することが可能です。別の日に切除となると、もう1回下剤を飲まなければいけませんので患者さまも大変です。ポリープが極端に大きくて術後の出血が避けられず入院を伴うような場合は、その設備のある大きな病院に紹介しますが、検査をしてポリープが見つかったケースのほとんどは、その場で切除可能です。

その他大腸カメラをすべき主な症状とは?

 健康診断の検便ですと無症状ですが、実際に症状がある場合にも勿論大腸カメラは有効です。具体的に多いのは、血便、腹部の痛み・違和感、便秘、下痢、便が細い、残便感、過敏性腸症候群等です。なるべくストレスのないよう検査をするように工夫しておりますので、当てはまる症状があれば一度相談してみて下さい。
執筆者
札幌北円山内科・内視鏡クリニック 院長 山本文泰
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